新築一戸建て建売住宅の値引きの相場と限界とは!大手と中小の建売業者で大きく違う!?
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新築建売をじっくり見続けていると、値段改定を頻繁・強制的にしていく会社と全くしない会社が存在することに気づきます。ビジネスモデルの違いです。売れ残り物件は、なぜ売れ残るかというと価格が高い理由だけではありません。不動産は適正な値付けをしても、エリアやタイミングによっては、販売が長期化して段階的に値段が下がって安い優良物件になる可能性があります。 売れ残るには売れ残る理由はありますが、飯田グループにのような価格改定を強制的にする新築の場合、売れ残る理由がよくわからない、安くなりすぎている物件も存在します。 安くなりすぎている新築は、中古戸建より安くなっていることがあります。ビジネスモデル的に、下げなくてもいい物件も下げてることがよくあります。一方、売り出して完成して結構時間は経過しているが、全然値段改定しない業者も存在します。飯田グループの新築建売の場合、値引き交渉において大きく2つのラインを意識して交渉する必要があります。この記事では、売り出しの値段から下げれる限界の値段及び、新築建売の値引き交渉における限界ラインについて飯田グループのようなパワービルダーと中小業者の違いも比較しながら不動産業界歴20年以上のプロが解説していきます。
新築建売住宅の値下げには限界がある!
一般的な新築建売の値段交渉の限界は、物件価格の3%~5%が限界で、5%を超えるとそもそも相手にされず担当者レベルで断られること多いです。また、飯田グループのようなパワービルダーと言われる大手建売業者と中小業者でも対応は大きく違います。資金力と利幅の違いです。大手のように資金力があり在庫回転率を重視して事業を展開しているパワービルダーの方が現場によっても大きく違いますが比較的多少は受けてくれる可能性はありますが、中小業者の場合、全く値段交渉ができなかったりできたとしても微々たる金額だったりします。
スーモやホームズで閲覧チェックをしてると、 間取りや立地条件が気に入っていて、欲しい物件があったとします。 完成する前・上棟する頃に100万、完成後、100万下がり、完成後1ヶ月・2ヶ月経過すると100万下がったりすることがあります。 このように強制的に値段改定をしていくのは、大手のパワービルダーである飯田グループです。自ら値段を下げていくスタイルです。他の中小業者の建売住宅はほとんど自ら改定しない傾向があり全く違います。一般的な建売業者は、完成して半年以上もしくは7ヶ月・8ヶ月経過してもは値段はそのままのケースがよくあります。
新築建売の値段交渉の限界は、物件価格の3%~5%が限界ではありますが、どこまで踏み込んで勝負すべきなのかは、そもそも利幅がどれくらいなのかと会社のスタンスがどうなのかの2つをおさえておく必要があります。この2つを把握することにより、限界を追求することができます。会社のスタンスというのは、値引き交渉に対する会社の考え方で、値引き交渉を一切受け付けないという会社もよくあります。
新築建売での値段交渉で知っておくべきは、大手の建売業者つまりパワービルダーと中小の建売業者では、値段交渉のさじ加減が大きくかわりますので、まず売主がどのような分譲会社なのかを把握しておく必要があります。中小の建売業者の方が値段交渉が厳しい傾向が強くあります。
いい土地情報は、まず大手業者に情報が流れ、大手業者が買わなかった物件や大手業者が手を出さない土地を中小業者が無理して購入するケースがよくあります。そのため、中小業者の方が、利幅が少なくてもあるいは取引リスクのある物件を無理をして購入することが多く利幅がそもそも少ない物件であることも大きな理由としてあります。
具体的にお話ししますと、中小業者の場合、利幅がほとんどなく粗利1割くらいでも、土地仕入れしているケースがあります。この場合、値引きをする余裕は全くありません。コスト競争力がない業者の場合、仕方なく仕入れするしかありませんが、こういった物件の場合、値引きに対応する余地はなく値引き交渉に応じてくれない可能性があります。販管費を考えると、利益がそのものがでない可能性があるレベルで仕入れを行っています。
まず、そもそも値段交渉の限界は、販売価格の3%~5%が相場で、3000万円~4000万円くらいの価格の物件であれば、100万円を超えるとかなり大きな値段交渉という感覚があります。 なぜならもともと建売住宅は、利益が薄いからです。成功する可能性があるのは100万円未満です。
販売価格の3%~5% を超える大幅な値段交渉は、担当者レベルで断られ相手にされないことが多いです。
担当者レベルで断られないように、ギリギリのラインをどう狙っていくのか。絶妙なさじ加減を推し量るときに、どれくらいの利幅をみこんで事業計画を立てているのか知っておくもしくは推察する必要があります。
少しでもお得に購入するために、より判断力が問われるのが、値段改定された物件です。200万円値引きされていて、それでもまだ売れていない場合、気に入っている場合どうすればいいのか?どの辺りが勝負なのかわからないということを経験したことがあるかもしれません。 そして、気がついたら売れてしまっていたということもあるかもしれません。
飯田グループのようなパワービルダーはそもそもなぜ、強制的に値段を改定し、下げていくのかというう根本的な理由をまず知っておく必要があります。理由とすると規模の経済を生かし、優位性を持ちポジションを取るために、在庫回転率を重視しているためです。売り出し価格といつ値段改定されたのかを把握していないと、ピント外れな商談になります。
もしかしたら、1ヶ月も売れなければまた100万値段が下がるのではと考えてしまうと、なかなか決断することが難しくなります。下がったとしたら100万円も損をするのではないかと・・・・
やはり少しでもお得に購入するためつまり、ギリギリのラインで交渉するためには、建売の限界の底値・値引率や建売の利益率について知っておく必要があります。相手の懐事情を知ることで、交渉する時のさじ加減がわかりやすくなります。もう一つの判断基準として、近隣物件との値段のバランスも考える必要があります。
パワービルダーでは、初期価格(売り出し価格)から1割引き(物件価格の10%)が、販管費を入れて赤字になるかどうかの線引きラインです。このラインは、販管費も原価として考えた場合、下回ると赤字になるので、このライン以上では売りたいと考えています。意識すべき1つ目のラインが1割のラインつまり経常利益のラインです。
飯田グループの場合、7ヶ月、8ヶ月くらい売れていないケースでも、初期価格(売り出し価格)から700〜800万下げて売られている現場も存在します。このような物件の多くは、初期価格から2割下がったラインなので、完全な赤字現場です。純粋な建築原価だけで考えると、初期価格(売り出し価格)から2割下がったラインです。つまり、ざっくり言うと、粗利2割くらいで事業計画を進めています。このラインになると、販管費つまり、本社・店舗経費や社員の給料が回収できない状態です。
中小業者の場合、この粗利そのものが、1割くらいでも無理して土地を仕入れている物件があります。この場合、最初からほとんど値引きできない状況で売り出しています。
つまり、底値は、売り出し価格(初期価格)から1割~2割下がった金額ということになります。売り出し価格(初期価格)から2割以下に下がることはないという前提で値段改定を見ていきながら、タイミングをみて勝負をするという動きをしなければいけません。
値段交渉をするには、売り出し価格つまり初期価格を知らないとピント外れな交渉になる可能性があります。
また、会社の営業スタンスも大きく影響し、粗利・利益は確保していたとしても、営業力で売り切るスタイルの会社の場合、値引き=悪という価値観を刷り込まれているので簡単には値引きしません。営業力で売り切るタイプの直売している建売業者に多いケースです。相場から考えるとそんな金額で誰が買うのというような金額で売り切る営業力です。営業力を必要とする物件は、商品力よりも確実に割高です。中古で売るときに、初めて割高で損して購入したことに気づきます。
不動産の相場は、近隣の類似物件の値段のバランスによって、成り立っています。近隣の相場より低く気に入っている場合は、勝負しなければ、だれかにとられてしまう可能性がでてきます。
一般の方が、判断が難しいのは、売れ残る理由がよくわからないケースです。間取りが悪かったり、日当たりが極端に悪かったりすると、値段が下がっている理由にも納得いきますが、そうでない場合でも下がることがあります。それは、タイミングです。タイミングというのは、競合物件が多いのか少ないのかということも、売れ行きに大きく影響を与えます。
例えば、新築マンションの供給が多いタイミングでは、中古マンションは、なかなか売れなくなり、新築との値段差を大きくしないと売れません。つまり、値下がりする傾向があります。マンションの供給量は大型マンションの場合、500戸~600戸一気に出てきますので大きく中古マンション相場に影響を与えてしまいます。つまり、お客様のパイは限られているので、新築戸建てが多く供給されて競合が多いタイミングでは、相場で売り出しても売れないことがあります。
建売の限界の値引率や建売の利益率について知っておくだけでなく、様々な観点から分析して、勝負すべきなのかそうでないのか判断しなければいけません。
売れる現場は、建築中に売れることが多いです。供給が少なかったエリアでお客様が待機していた可能性が考えられます。値段が下がっている物件は、なぜ売れていないのか分析することも大切です。売れるべき物件が残っていることもよくあります。そういった物件は値段が下がれば、チャンスです。たまたまタイミングに恵まれず残っていることがあります。
エリア性について分析することも重要です。戸建てエリアの場合、マンションと違い駅から離れていても一定の人気のあるエリアが存在します。しっかり待てば、売れる価格であるのに、飯田グループの場合、在庫回転率を重視しすぎるので、下げる必要を感じない物件でも下げてしまいます。このような物件の場合、一般の中小の建売業者は下げません。
パワービルダーは、在庫回転率を重視して、見切りが早く、赤字でも損切りしていく傾向があります。粗利のラインつまり、売り出し価格から2割価格が下がった物件は、中古よりも安く逆転現象が起こっている可能性があります。中古を探していた方が、それに気づきパワービルダーの新築建売を購入するケースがあります。また、パワービルダーのシェア率が高いため、どの新築建売でも値段改定して値段は下がっていくものと勘違いしてしまいがちですが、中小業者の場合、そもそもコスト競争力がなく利幅がないため簡単には値段改定できません。
パワービルダーでも価格改定は、初期価格(売り出し価格)から2割下がると限界で、それ以上は下がりません。完全な底値です。
さらに、新築建売の場合、値段交渉だけでなく諸費用をおさえて値段交渉プラスアルファのコスト削減が可能になるケースもあります。トータルコストを下げるには、値段交渉と諸費用削減の2つを行わなければいけません。つまり、新築一戸建ての中には両手取引になる新築も多くあるので、すべての新築建売ではありませんが、仲介業者によっては仲介手数料が無料・半額にしているところも存在します。同じ物件を購入するとしても、諸費用を削減できる仲介会社で購入すると、諸費用を大きく削減することができます。
また、当社HPでは、交渉のタイミング等を見極めるために、売り出し価格からいくら下がっているか、いついくら価格が下がったかを記載していますので、ご参考にして下さい。
値下がりしている新築建売でも手を出さない方がいい物件がある
売れ残って値段が下がっている物件は、物件の実力的に下がりすぎている物件はお買い得物件です。しかし、なにか大きなデメリットがあり下がっている物件は、いくつか共通点があります。資産価値的にどうかという視点で考える場合、値段も含め全体のバランスで見極めていくしかありません。
下がる可能性のある物件
1.日当たりが悪い
2.間取りが悪い
3.前面道路が狭い・車の出し入れがしにくい・前面道路は問題なくてもたどり着くまでの道が狭い等
基本的には、上記のような物件は、値段が下がりやすい傾向がありますが、買うべきかどうかについては、値段も含めてトータルで判断していく必要があります。値段が下がっている理由を見極めて、それが自分にとって許容範囲かどうかという点が重要です。また、デメリットの度合いも重要です。予算には限りが有り、その予算内で探さないといけないので、妥協できるもしくはデメリットが全然気にならないということであれば検討する価値はあると思います。
しかし、デメリットの度合いも重要で、例えば、前面道路が狭いという点で話をしますと、前面道路が、3m以下であるような物件は、できるだけ手を出さない方がいいと思います。
飯田グループの新築建売の値引きの限界・底値
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値引きの限界値の理解をより深めるためには、建売の利益構造を理解しておく必要があります。底値についてもう少し詳しく解説していきます。つまり建売住宅の経常利益はどれくらいで、粗利がどれくらいで事業計画がたてられているかご存じでしょうか?飯田グループのようなパワービルダーの物件の値段改定があった時、意識すべきは経常利益のライン(初期価格から1割下がる)と粗利のライン(初期価格から2割下がる)です。
飯田グループの建売りのパターンとして、売り出し価格(初期価格)から上棟して100万、完成して100万、完成後1ヶ月ごとに100万値下げをしたりして価格改定をしていきます。どの現場でも完成してしばらくすると値段100万円くらい下がっているケースが多いです。 同じ飯田グループでも現場や店舗によって、必ずしもこのパターンで改定されるるわけでなく、全然下がらない現場もあります。
一つの目安として、建売住宅の経常利益はざっくりと1割(10%)で事業計画を立てて稟議を通して土地を購入していくということです。ざっくりと3000万円の物件であれば、販売管理費(人件費等)を入れると、300万円くらいの値段改定(値下げ)が限界で、赤字になることになります。初期価格から300万ダウンまで価格改正されると80万円(端数)あるいは最大でも100万弱の値引きが出来るか出来ないかが限界もしくは、値段交渉に応じないという結果になるかもしれません。
売り出し価格から何度、値段改定しているかで、値段交渉のさじ加減が変わってきます。底値の段階に来ていると、値段交渉そのものができないことがよくあります。
関連記事:新築一戸建て(価格3000万円)の購入の諸費用ローン込みの諸費用はいくらかかるの?内訳はどうなるの?
ここでのポイントは、近隣の新築一戸建てとの値段のバランスも考えながら動いていくことが大切です。次の価格改正までに売れてしまうかもわかりません。
飯田グループが在庫回転率を重視して価格改定を自らしていくのに対し、全然下がらない新築建売も多く存在します。その多くは、中小業者の新築建売です。理由は簡単で、無理して土地を仕入れているので、粗利そのものが確保されていない状態で仕入れをしているため、下げる余裕が全くないためです。粗利で1割くらいしか確保せずに仕入れしているケースがよくあります。新築建売は出口が大きくブレないため、コスト競争力のある大手が優位に戦っています。
どうしてもその物件が、気に入っていてどうしても欲しい場合は、物件価格の1割ほどつまり300万円下がっている状況の場合、応じてくれるかどうかは別として、端数の80万の値段交渉で申し込むかどうか決断しないといけません。
ここでの一番の注意点は、なぜ値段改定が繰り返されてきたかと言うことが理解できているかが重要です。売れていないのには売れていない理由があるはずです。単純にタイミング的に決まっていないだけなのか。他になにかあるのか。
安くならないならその物件は買わない気持ちなら、3月の決算期前の勝負できるタイミングで、残っていたなら再値引き交渉して納得出来る価格になるなら購入するのも一つの考えです。
しかし、飯田グループのように下がりすぎている場合、物件を1番手で確保することが難しいときがあります。よく買い付け申し込みが重なり2番手になることが頻繁にあります。こうなれば、契約することはできません。
飯田グループの物件は、値段が下がったとたん、2番手、3番手まで一気につくことがあります。
相場から考えて、下がりすぎると、まだまだ先でと考えていたお客様がその金額なら今買おうとなったり、予算的にもう一段下で考えていたお客様が飛びついてくるからです。
また、物件の価格ばかりに囚われて、物件の本来の相場・実力を見極めず 、みるべきところをみない場合、落とし穴にはまる可能性があります。欲しいと思った物件がことごとく他の人に奪われ永遠に購入できない可能性がでてきます。
中小業者も含めると粗利自体1割くらいしか確保せず事業計画を立てているケースもあることから新築建売住宅の場合、底値としては、売り出し価格(初期価格)から1割~2割下がったライン以上には絶対に下がらないということを理解した上で探していくと、判断しやすいと思います。
パワービルダーの場合、1割のラインを割り、販管費まで食い込んで、2割のラインまで価格改定されることがあります。1割のラインを割り込んでから、値段交渉が厳しくなり2割下がった付近の金額では、交渉そのものができないことがよくあります。またこのあたりのラインに来るとそもそも購入できない可能性もあります。
飯田グループの物件は、強制的に値段を下げていくので、理由があって売れていないケースと下げる必要がないのに下げているケースの2種類のパターンがあります。下げる必要がないのに下がった物件を購入すると、極端な話、買ってすぐに売り出せば、儲かるかもしれません。本来の価値より安く売られてしまっている状態です。考えるべきは、本来の価値より高いのか?安いのかという点です。
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建売は注文住宅と比較して利益率が低いから値引き幅は少ない
一般的には、注文住宅よりも、建売住宅のほうが利益率が低いです。車で言うと軽自動車や普通車(大衆車)の利益率が低く、高級車の利益率が高いのと同じです。
ローコストメーカーや建売住宅は、使用する建材の種類を絞り込み、仕入れ原価を抑えていきます。工程管理を徹底し、効率を上げてコストをおさえようとしているので、個別の発注や注文者が迷っている時間のロスをなくすことにより、トータルで、コストダウンしています。そのため、間取りをパターン化したり、設備・仕様を統一したりすることにより値段を下げたりします。
そのため、建築前であっても、間取り変更や設備・仕様の変更ができない、もしくは、しにくい商品となっています。そのかわり割安に購入できるメリットが生まれます。
材料や工程などを効率良くしてるので、元々安く利益率が低い分値引きがしにくいともいえます。
たとえば建売の新築一戸建は、土地と建物を合わせて3,000万円の物件は存在しますが、大手ハウスメーカーで注文住宅で建てると建物代だけで外構費用等付帯工事費用をあわせると、3000万円くらいは少なくともかかります。オプション等を考えると4000万円くらいの予算をみておく方が無難かもしれません。
パワービルダーのような仲介物件の新築建売は、薄利多売での戦略ですが、売主物件つまり直売の場合、営業マンの給料や販売コストをのせるので、粗利も多めの3割くらいが目安です。割高になります。
関連記事:新築一戸建(建売)の仲介手数料は無料・値引きできるの?仲介手数料の値引交渉の注意点とデメリット
建売の新築一戸建は、そもそも安いので注文住宅に比べて値引きが期待できません。だから、中小の不動産業者の場合、値段改定はかなり慎重で、あまり値段改定をしません。現場の少ない中小の業者は最低限の利益はきっちりと確保しようとします。飯田グループのように、全国で現場をいくつも持っていて、究極の薄利多売で、自らどんどん値段改定をするのは、特殊といえます。
飯田グループの場合、現場によっては、土地を仕入れしなかった方がよかったという現場も存在します。経常利益が10%近くある店舗は優秀な店舗といえます。特に大阪エリアは、経常利益率が悪いエリアです。最悪の場合、仲介会社より実入りの少ない現場が存在します。仮説ですが大阪エリアの特性として、値段交渉をするお客様が多いからかもしれません。
3000万円の新築の場合、売り出し価格から300万円が限界?
パワービルダーの1割のラインと2割のラインをもう少し具体的に解説していきます。
建売の値引きですが、3,000万円くらいの初期価格の場合、売り出し価格から考えると頑張ってみても10%の300万円あたりが限界と考えるのが相場です。これが1つ目のラインです。なぜ1割のラインを意識するかというと先ほど説明しました経常利益のラインだからです。しかし、中小の業者の建売住宅の場合、まったく値引きをしないというスタンスで販売しているところもあります。もしくはそもそも値引きの余力がない物件の可能性があります。
このことを判断するためには、売り出し価格からどれくらい価格改定されているのか知っておく必要があります。
基本的に、3000万円から4000万円くらいの物件の場合、できたとしても値段交渉の幅は、80万円の端数もしくはうまくいっても100 万円未満の値引きがほとんどというのが、現場レベルの状況です。
飯田グループの新築一戸建てで、5000万円くらいの物件で、1000万円くらい下がった物件もあります。この場合のケースを分解していくと、1割の500万円以上値段を下げ4,500万円以下で売れると販売管理費(人件費等)を考えると赤字になります。5,000万円くらいの物件の場合、販売管理費も加えた4,500万円が原価とみます。このラインは死守しようと必死になります。
ここでの大きなポイントは、現場全体で利益が出ているかどうかが重要であると言うことです。2棟以上ある現場では、全体で考えるので、最後に残った物件で、損益分岐点にまだ余裕がある場合、値下げ余地があるということです。
この1割のラインに近づくもしくは超えると、値段改定のスピードは落ちて、次の値段改定までゆっくりとした動きになってきます。
現場を多く持っている飯田グループの場合、儲かっている現場と赤字の現場があり、トータルで予算の利益がでていれば、問題ないということになります。
もうひとつの2つ目の目安のラインが、粗利(あらり)です。このラインが完全な底値です。販管費(人件費等)は回収でできず赤字だが最悪、かかった建築費等の原価くらいは回収したいと考えるラインです。売り出し価格(初期価格)から2割下がったラインです。3000万円の新築建売であれば、2割は600万円なので、2400万円の金額になります。
例えば、車業界であれば200万円の新車の場合、ディーラーは、150万円くらいで、仕入れをします。50万円が粗利で、この50万円から販売管理費(人件費等)を引いた金額が利益となります。
車の場合、粗利は25%くらいで、注文住宅のハウスメーカーの粗利は30%くらいが目安です。そして分譲マンションの事業計画も粗利30%くらいで、経常利益10%くらいで考えます。マンションの場合、モデルルームを作ったり経費がかさむので、3割くらいの粗利を見ておく必要があります。
では、建売分譲戸建てのパワービルダーの場合の粗利はというとざっくり20%くらいです。コスト競争力のない中小業者の場合、粗利が1割くらいでも無理して仕入れしていることがあります。例えば仮に4,000万円の新築一戸建ての場合、粗利は、ざっくり800万円くらいとなります。この粗利から、販売管理費(人件費等)を差し引いた金額が利益となります。販売管理費は、ざっくり10%くらいみて事業計画を立てるので、経常利益10%くらいの利益を目指しています。
飯田グループの分譲地は、見切りが早すぎる物件があり、中古より安くなっていることもあります。
販売計画上、販管費を含んだ原価を割り込んだ赤字(売り出し価格から1割下がる)になっている現場はすでに、失敗の現場で、経常利益のラインを死守できず、10%の値下がりよりも更に割り込んでしまった場合、次は、粗利のラインを意識しながら、見切り売りを飯田グループの場合していきます。この段階で、相場から考えてあきらかに安い下がりすぎている物件になっています。こういった物件は、数は少ないですが、全くないわけではないということです。粗利のラインまで下がっている物件は、中古物件より安くなっている状態で逆転現象が起こっていることがあります。
限界の限界が粗利のラインです。意識すべき2つ目のラインが2割の粗利のラインです。そもそも1割の利益がでなければ、事業そのものをしなければよかったとなります。それが、初期価格から1割下がったラインですが、さらにそのラインを割り込んで、粗利の2割のラインまで来てしまうと、目も当てられません。このラインでは、どんなことがあってっも死守しようとするので、値引きは絶対にできないと思っておいた方がいいです。1円も値段交渉はできないことが多いです。というよりは、申し込みが重なることが多いです。
この物件だけ狙うと、かなり確率が低くたまたま出会えばラッキーと思っておいた方がいいかもしれません。資金力のない分譲会社の場合、値下げはできませんし、倒産するかもしれません。資金力のない分譲会社の場合、そのままの値段(初期の売り出し価格)で粘ります。中小の分譲業者の限界値は、資金繰りを考えると、物件価格の1割ではなく、もっと少ないと思っておいた方がいいでしょう。そして、建築コストを飯田グループのように安くできないので、無理をして土地の仕入れしている場合、粗利すら1割もないことがあります。この場合、値引きに対応する余力はありません。
飯田グループの物件は、値下げしなくても売れるのにと思う物件も見切りが早いので下げてしまいます。赤字ラインを超えての価格改定は、決算が近づいてきたら常に意識して、値段をみておきましょう!当社HPの会員登録は、新規物件だけでなく値段が下がった場合にも自動送信されます。
また、当社のホームページでは、初期価格(売り出し価格)から1割ラインの物件には★、2割ラインの物件には★★をつけていますので参考にして下さい。 初期価格(売り出し価格)は、こちらでデータをストックしています。 1割ラインの物件の★がついている物件は、いつ売れてもおかしくない状況になっています。
建売は元々利益率が低いので大きく値引きできないのが現実です。上記の値段交渉の限界値の見極めはまずは初期価格から10%下がったラインつまり経常利益が全くないラインです。次が、物件的には少ないですが、粗利のラインです。つまり初期価格(売り出し価格)から2割下がったラインです。さすがにこのラインになると飯田グループといえども価格改定がピタッと完全に止まり分譲会社自らも値下げしなくなります。初期価格から2割下がった段階で価格改定は完全に止まります。売り出し価格である初期価格がいくらで販売されたのかは知っておかなければいけません。そのあたりを意識して、考えてみましょう。
また、飯田グループと同じパワービルダーでも、値段交渉にはシビアな印象があるのがファースト住建ですが、飯田グループとは同じビジネスモデルを展開しています。しかし、販管費を固定の金額で事業計画を立てています。そのため、飯田グループよりも粗利は薄く事業計画をたて、土地を仕入しているため、値段改定も遅く、中小の業者とさほどかわらないスピード感になっている印象です。
建売の値引きは完成後半年~1年がおすすめ
建売の値引き交渉は、完成後、時間が経てば、経つほど値引き交渉が成功しやすいです。これが、原則です。時期が早い段階ほど事業計画に自信をもっており、売れると思っているので、なかなか値引きしてくれないからです。
飯田グループ以外の中小業者の新築建売住宅の場合、値引き交渉の目安としては、半年以上は最低限経過してからがベストです。7ヶ月・8ヶ月後くらい経過したころから交渉の可能性が上がってきます。
飯田グループの建売住宅の場合、値引き交渉の目安としては、完成後3ヶ月経過してからです。 3ヶ月経過すると、売れ残りの在庫物件という認識を持っています。とはいえ3ヶ月経過していなくても値段交渉がうまくいっている事例もよくあるため完成していれば交渉する価値は十分あります。
基本的に、80万円(端数)あるいはうまくいけば100万円あたりの値引きまでであれば可能性があります。うまくいくのは、端数が多いです。但し値段改定のどの段階かを把握しておく必要があります。タイミングも非常に重要です。値段が下がってすぐのタイミングでは難しい可能性があります。
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そして、重要なのは、物件の値段交渉だけでなく、諸費用の値段を削減することもかなり重要です。トータルコストを下げる方法は、値段交渉だけでなく、購入の際の諸費用をいかに無駄なく購入できるかということも真剣に考えないといけません。住宅ローンをどうするかも生涯においてのトータルコストが違ってきます。
コロナ禍以降、大手の飯田グループでも価格交渉はかなり厳しくなっていました。2023年以降は、コロナ禍以降と比較するとコロナ前ほどではありませんが、値段交渉を受けてくれうまくいく現場も増えてきた印象を持っています。当社HPでは、会員登録していれば価格変更があれば、自動で送信されるので見逃したくない方はご利用してみて下さい。
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